太陽のような君に
※激重ヲタクの妄言といっても過言じゃないです、ふわふわーっと読んでくれたらそれで。
「市場三郎〜グアムの恋」
11/7〜12/2:東京グローブ座
12/7〜12/10:シアタードラマシティ
にて公演されてる、ジャニーズWEST濵田崇裕主演座長公演。遅ればせながら先日29日に観る事が出来た。2年前に温泉宿で恋をしていた彼は少し成長して、そこ(グローブ座の上、いやグアムの土地の上)に立っていた。市場三郎はそこに居た。
市場で産まれた三男坊の市場三郎。恋人のララはドイツへ留学、安い賃金で休みも少なく、大幅な労働基準時間オーバーの中毎日怒号の飛ぶ三田運輸で働いてる彼。嘆く事はするけれど誰かのせいにする事なく、人を不幸にしない、怒鳴られても理不尽な事があっても相手を責めようとしない。むしろその感情を自分に向けてしまったり、どこかにしまいこんでしまうようにとも受け取れる。
だから彼は
太陽のような君
なんだと思う。
劇中で
『さぶちゃん(三郎)と居ると楽しい〜!お日様みたいな人ね!』
「…えっ!?」
『本当よ?』
「やーめてくださいよおっ!もうっ!」
…
『だから私を照らして!あなたの光で!』
ピンクがサラ(グアムで恋に落ちる相手)、紫が三郎。この台詞を言う前にサン・アンド・ムーンって曲を歌うんだけどほんっとに最高だから原曲だけでいいんで聞いて欲しい。『Miss Saigon』♪サン・アンド・ムーン/笹本玲奈&原田優一 - YouTube
お陽さまと月
ひとつの空を夜と昼
分け合う 貴方と私
君こそ奇跡
違う世界から来た2人
光に導かれている
…エモくない?語彙力がないから伝えられないのがもどかしいんだけれどこれを歌う時の三郎の表情が本当にサラを慈しむ感じで、そこに誰かが入る余地はなかった。(同担拒否だけれどサラと三郎の間に入れないって思うレベル)
おひさまの、歌詞が「お陽さま」なのもすごい。日の光じゃない、陽気にさせてくれる暖かくてそれでいて包み込んでくれる光。そう、それが市場三郎だと劇中歌で指している。
歌詞の順番的にお陽さまは夜、月は昼を相手から分けてもらっているという解釈になる。(ここあくまで主観の話)太陽が出ていない時でも月が出ていない時でも宇宙(そら)にはお互いが居て、時間が違ってでも(ここでは時差を指すと考える)お互いが居るだけでそれを分け合う事が出来るのよ。
という歌詞と読み取った(これじゃあ歌詞の考察になりつつある)
三郎がサラを奇跡と例えたのは、ララのこともあって行くのを渋ったグアムへ誘ったのが酔った時の夢に出てきたのと、グアムという異国の地で何度も出会うことに運命を感じていたからなのかなとも思う。パンフレットにて、監督が今回はファンタジー要素を詰め込んだと表記されていたので、"運命"という非科学的なものもファンタジーとして詰め込まれてるような気がする。
光に導かれているって太陽である三郎の光が導いたのかななんて深読みしまくってる(ここで涙腺が崩壊)
お日様=お陽さま=三郎
紛れもなくあの舞台で出来ている方程式だと思う。冒頭に述べた彼は人を責めないの部分にも関係する。
例え社長が突然の慰安旅行を提案してきても、サラが抱えていた孤児の赤ん坊がオープンカーで粗相をしても、その孤児におしっこをかけられても、カメラが盗まれてても、社長が理不尽な理由で休みを剥奪し賃金を下げたとしても。
彼は誰も憎まないし、誰も責めたりしない。それどころか人に頭を下げて自分が悪だとしようとする。(日本人の傾向で下手に出ている人間の方が悪にする傾向があると思うので)とても自分に自信なんてなくて謙遜しがち、「いやあ…あっしなんて…」困ったように眉を下げ後頭部を掻きながら数回発せられるこの台詞に胸が苦しくなる。
三郎くんは周りを照らすお陽さまなんだから後ろに下がらなくても、自分を卑下しなくたっていいんだよ
私は市場三郎の世界観に入って三郎にそう伝えたい(もはや何者)
これだけ聞くと余りにも三郎が可哀想な話だけれど、深読みしなければそうは感じさせないほど笑わせてくれる。ホットパンツやらホットパンツやらホットパンツやら(ほぼそれ)きっと周りにいる人間がその三郎の言葉に対して罵倒をし、蔑むような人間しかいなければこの物語はとても重く暗いもののような気がする(ハッピーエンドじゃないしね)
けれど三郎がお陽さまだから、周りの人間を無意識に照らす人間だからそうはならず笑っていられるんだと私は思う。
「ほーら三郎さん!みーんな笑ってますよ!」
劇中OP的な所で言われる台詞。この言葉の後、三郎を囲むように居る周りの人間が全員満面の笑みを浮かべ、笑い声がたつ。
「お天道様も笑ってらあ」
みんなが笑った後、空を指差して眩しそうにそれでいて嬉しそうにはにかむ三郎が述べる台詞。みんなが笑っているのは三郎のおかげだけれど、本人は気付かない。けれどみんなが笑ってるからほら、お天道様だって笑ってる。と指差す彼。またその言葉で笑顔が溢れる三郎たち。
やはり1番の太陽は、市場三郎本人だと私は思う。そんな太陽のような彼を私はまだ見ていたいし、彼はそのまま周りを照らし続けてそのまま幸せになって欲しいと願う。